本当にダイオキシンが体に悪いのなら焼鳥屋のおやじは何故死なない?

ダイオキシンとは

 

 

若い人は「ダイオキシン」という言葉に馴染みがないかもしれませんが、実はほんの数年前までは、人体に悪影響を及ぼすと報道されていた物質です。ダイオキシンは、猛毒ということで知られるわけですが、実はただの総称です。つまりダイオキシンという名前の毒物は存在していません。

 

化学的に言うと、ベンゼン環を酸素原子1つ挟んで組まれたジベンゾフラン、酸素原子2つでつなぐジベンゾダイオキシンによる基本構造に塩素が付いた化合物で、これらを総称してダイオキシン類としています。

 

ダイオキシン類は200種類近くあり、「完全に無害なもの」、「わずかに毒性があるもの」、「猛毒のもの」(動物試験で確認)というように、多様な性質があります。ダイオキシンイコール猛毒ではありません。

 

ある程度の年齢の人なら、子供の頃に学校でゴミを焼却する風景を見たと思いますが、現在、学校には焼却炉がほとんどありません。その主な原因が、2000年から施行されたダイオキシン類対策特別措置法などの環境法です。人に対する発がん性があるとされたダイオキシンがそのため、自宅の庭でゴミを焼却していた人も、企業、学校もゴミ処理は業者に依頼するしかなくなりました。

 

その昔、ダイオキシンは猛毒であり、厳重に管理すべき化学物質とされていたのです。法律制定から十余年が経過して、疑問点も多く指摘されるようになったのですが、一般人のほとんどは、ダイオキシンは猛毒だという認識を持ち続けていると思います。